アンビエントデザインズの石黒 泰司さん設計による、兵庫県川西市の新築住宅です。
クライアントは建築家のご友人家族で宝塚市在住でした。建築家は名古屋在住、不動産仲介は東京在住と、チームの全員が遠隔による土地探しからはじまりました。
通常の土地さがしのお手伝いに加え、プロジェクトチーム、銀行、司法書士など関係者とのより緻密なコミュニケーションが求められました。
パンデミックやウッドショック、社会情勢による工事費高騰等、さまざまな困難に直面しながらも、ひとつずつを丁寧に乗り越え、竣工までたどり着くことができました。
敷地は、昭和の時代に大規模宅地開発された住宅地の一角にあります。
T字の交差点に面し、西方向には宝塚の山々が望めます。

敷地の裏手には、緑と水路を背負い、窓を開けるとせせらぎが聞こえる。
ここは、住宅地の中のオアシスでした。

ゆとりある敷地の中に、必要十分なボリュームが軽やかに建ち並びます。
視線を気にすることのない裏側には大きな開口を設け、仕上げやフロアレベルを変えることで、内と外を曖昧に繋ぎます。

ダイニングには、象徴的でいてかつ軽やかな柱が立ち、角度を振ることで人の動線を導き出します。


2階のボリュームは水平スリットによって切り離され、隙間からは家々山々が覗き込みます。
敷地の特性を最大限建築内に取り込んだ、緑あふれるのびやかな暮らしが広がっていました。
- 住所:兵庫県川西市
- 敷地面積:269.71㎡
- 建築面積: 71.21㎡
- 延床面積: 94.40㎡
- 構造規模:木造地上2階建て
- 設計・監理:アンビエントデザインズ一級建築士事務所 石黒 泰司
- 構造設計:1050Architects 東郷 拓真
- 施工:株式会社コムウト
- カーテン:jyu+ 永吉 佑吏子
- 造園:園園 中山智憲
- 写真:大竹 央祐 (2枚目、3枚目)
- アンビエントデザインズ(1枚目、4枚目、5枚目)
- 不動産コンサルティング:創造系不動産 佐竹雄太、安藤美香