ケーススタディ 107宿河原テラス

宿河原テラスは、百武けやきさん＋石井航さん設計の長屋（賃貸住宅）です。

設計・百武さんの父であるオーナーが敷地を取得し、百武さん、石井さんが敷地の諸条件や付加価値に一つ一つ向き合い実現した、賃貸住宅のプロジェクトです。

宿河原テラスは、神奈川県多摩区宿河原にあります。

もともとこの敷地は、前面道路が私道のため建築不可能となっていました。

敷地を取得したオーナーは、何度も役所と協議し、その私道に関して位置指定道路の認定を受け、建築可能となりました。

無事、建築可能な土地となり、設計がスタートします。

オーナーはこの土地で45年以上塾を経営しています。その長年の経験から小さい子供のいるファミリー層の需要を確信し、本賃貸物件のターゲットを夫婦・ファミリー層に設定しました。

法的要件から建築可能な建物用途を探り、「長屋」として設計を進めることになりました。

そして、この敷地の特徴を活かした付加価値を追求しました。

特徴的な広いロフトやウッドデッキは、不動産の募集図面の平面情報でも魅力が伝わりやすく、竣工前の情報公開の段階からお客様からの問い合わせが殺到しました。

また更に、内見では、屋根形状に沿った開放感のあるLDKなど断面的な魅力も感じていただきました。

オーナーが土地を取得してから、足掛け７年。

百武さん、石井さんが、諸条件から付加価値となる余地を探り、１つずつ課題をクリアしながら設計し、宿河原テラスが竣工しました。

4世帯の方が新しい生活を始め、設計者である百武さん自ら管理をしていきます。