CASE STUDY49笹沼邸

建築家、北澤伸浩さん(Office of Nobuhiro Kitazawa)設計による新築賃貸併用住宅のプロジェクトです。
賃貸併用住宅とは、人に貸す部分と、自分で住む部分が一体になっている住宅のことで、本計画ではワンルームが2戸とオーナーさんのご自宅が複合されています。

賃貸併用住宅は、一定の条件をクリアすることで、住宅ローンの借入枠内で賃貸部分も含めた建築費用を借り入れる事が出来、一般的な投資よりも低金利であること、またその収益により、自宅だけで建築した場合のローンの月々返済額より、実質の返済額が安くなることなどのメリットがあります。
しかし、そのぶん自分の家を建てる以上に綿密な計画が必要になる事は言うまでもありません。

まず、土地選びに関して賃貸部分がある場合、ターゲットとする層の人が住みたいと思える場所でなくては賃貸部分が空室になり、収入がなければその賃貸部分はただの負債になってしまいます。
そうならないために、土地選びに賃貸事業の視点を持つ事が非常に重要になります。

もう1つ、資金や完成後の収支の計画も必要です。対象地域の需要を調査し、ターゲットを決め、そのターゲットのニーズを理解した上で賃料や間取りなどを考えます。
それが投資額に対して、充分な収益を上げる事が出来る計画かどうかを、空室リスクや、建物の管理・修繕を見越したうえで検討する事が大事です。この検討を、土地購入前に行う事が出来れば安心して進む事が出来ます。創造系不動産では、建築家・お施主さんと協力し、土地選びから仲介、上記の調査含め資金計画、収支計画等のコンサルを行いました。

笹沼邸は、旗竿形状の路地部分を進んだ先に、いくつかの箱がズレながら組み合わさったようなフォルムで現れます。賃貸部分は、一番手前にある専用外部階段を登った先にある南向きの部屋と、建物の脇をさらに奥に進んだところにある専用庭とつながった、水平方向に広がりのある部屋の2部屋であり、自宅部分は、その2部屋を地形として段々と登っていくように敷地全体を活用した、立体的な空間となっています。

この配置により、賃貸部分の住人とオーナーご家族の自然なコミュニケーションが起こるような、おおらかな雰囲気があります。
建築家の詳細な設計により、賃貸と自宅がお互い窮屈にならず、気配を感じながらもプライバシーを確保できるよう、空間構成や窓の配置など様々な工夫がなされています。

 

住所:神奈川県横浜市
構造規模:木造2階建て
設計:北澤伸浩建築設計事務所
施工:21世紀工務店
構造:平岩構造計画
写真:北澤伸浩建築設計事務所(1枚目、3枚目)
三嶋一路(その他全て)
不動産コンサルタント:創造系不動産 佐竹雄太

CASE STUDY 50つくばの家 CASE STUDY 48木質組立通し柱連結構造の家

CASE STUDY