千葉県の茂原市で、2人のお子さんの学区内を条件として、中古戸建を建築家と一緒に探し始めました。

茂原市は自然豊かな地域であり、のどかな田園風景が広がる地域です。一方で、まちを流れる河川が複数あり、自然災害が多い地域でもあります。災害ハザードの範囲外でありながら、自然を感じられる場所はどこか。また、クライアントのご家族4人がのびのびと過ごせる、自然豊かでゆとりある敷地の環境と、室内面積にゆとりを持った居住環境の確保を目指し、物件を探していきました。

たどり着いた物件は約30年前に宅地開発された高台の分譲地の一画でした。敷地は、二つの異なる風景に面した特徴的な立地で、一方が閑静な住宅地に面して庭があり、もう一方は道路を挟んで自然豊かな大きな公園に面しています。
その二つの環境を結ぶように、住宅の中央には「通り土間」が存在していました。

この物件は、決して自然豊かな環境ではありませんが、特徴的な通り土間は風や光を居住環境へ導き、同時に、庭と公園を視線的にも空間的にもつなぐことができそうな、大きな可能性を持っているものでした。

建築家とも対話を重ねる中で、この特徴的な立地と通り土間をリノベーションすることで、分譲地においても豊かな自然を感じられる、伸びやかな居住環境を獲得できるという答えに辿り着きました。

住宅地と公園を住宅に取り込んだ、新しいライフスタイルのカタチを、建築家と施工者、創造系が協働することでイメージを具現化し、物件購入前からクライアントと土地と建物の持つ潜在的な価値を共有しながら進めることができました。

プロジェクト進行中…

  • 住所:千葉県茂原市
  • 構造規模:木造軸組工法 地上2階建て
  • 設計・監理:一色ヒロタカ+studio IrodorI 建築設計事務所
  • 不動産コンサルティング:創造系不動産 山中敦之