CASE STUDY68瑞江の小住宅

若原アトリエの若原一貴さんによる、土地面積54㎡、延床75㎡の小さな住宅です。

クライアントのご主人は、鉄鋼メーカーにお勤めで、自社の建材を使った実験的な住宅にしたいというご希望でした。
目に見える土地の広さだけに縛られるのではなく、建築で狭小地の弱点を解決できそうな可能性のある土地を、建築家の若原さんと一緒に探していきました。

最終的には、元々お住まいになっていたエリアのすぐ近くの土地に決まりました。今住んでいる住環境と変わらない生活ができるというのが決め手でした。
購入前の調査で、3階建てが建てられる家ということが分かり、狭小地ですが、若原さんの設計や自社の建材を使えば、明るさや広さを感じられる住宅が出来るという、可能性を感じられる土地でした。

若原さんは「小さな家を建てる。」という本を出しており、延床は大きくなくとも、広がりのある空間を設計するのに長けている建築家です。

以下、建築家の若原一貴さんのテキストです。
「瑞江の小住宅」は木造三階建、間口3.2m 奥行き9.7m 建築面積9.8坪の小さな住まいです。広さを有効的に使うため「玄関」をコンクリート土間として「居間」と兼用にしたり、食堂を居間から60センチ下げた空間構成とするなど小住宅ならではのプランの工夫をしています。また階段室の手前に「光ダクト」を設置しトップライトの明かりを三層下まで届けています。これによって陰鬱になりがちなプランがかなり気持ちの良いものとなりました。さらに「光ダクト」を空気循環のための縦シャフトとしても兼用し、全部屋の空気がぐるぐると循環するようにしました。空調計画も輻射冷暖房パネル「クール暖」3箇所と三階の補助エアコンのみでこの夏も快適に過ごせています。こうした設計思想のベースは丸谷博男先生の「そらどまの家」の概念をベースとしています。厳しい条件の中でも心地よい空間と快適な温熱環境が両立した都市型の小住宅になったと思います。

住所:東京都江戸川区
敷地面積:54.04㎡
建築面積:32.77㎡
延床面積:75.41㎡
構造規模:木造 地上3階建て
設計・監理:若原アトリエ
構造設計: 長坂設計工舎
施工:真柄工務店
写真: 中村絵
不動産コンサルティング:創造系不動産 藤谷幹

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