建築形態は、まず「敷地」の制約を受けます。建蔽率、容積率、高さ制限、日影規制などの与条件により、建築が可能なヴォリュームは決まります。
だからクライアントと建築家は、建てたい建築から逆算した「敷地」を探します。でももし、建主が平屋の住宅を望んだとすると、クライアントと建築家は「敷地」というより、それが可能な「地域」を探すことから始めます。
CASE STUDY35西の宮・HOUSE・D

建築家の吉田裕一さんが77坪の土地に計画したのは、伸びやかに広がる1枚の大きな屋根でした。

「周辺には分譲された当時から建っている家もあれば、世代交代で建て替えや改修もしくは新たに移り住んできて建てた家など、古い住宅地であるがゆえの少しいびつな風景が広がっていました。私たちはここに建つ住宅として、そんないびつさを引き受けたかのような住宅がふさわしいのではないかと考えました。」(建築家 吉田裕一)

家の中心には、長辺いっぱいに広がる大きな空間があり、その他の部屋にいくには、必ずここを通るような構成になっています。


「広くて高く明るい場所、狭くて低い落ち着く場所、狭いけど高い高揚感のある場所、など、空気の量を増やしたり減らしたりしながら、塗装、合板、クロス等、それぞれの場所に異なるマテリアルを割り当て、プログラムに関係なくさまざまな居場所をつくりました。1年を通じて寒暖の差が大きい内陸性気候であるこの地域での暮らしに、このいびつさが彩りをあたえます。」(建築家 吉田裕一)
住所:栃木県宇都宮市西の宮
延床面積:91.93㎡
敷地面積:256.60㎡
構造規模:木造平屋建
設計監理:吉田裕一建築設計事務所
構造設計:ASD
施工:株式会社マスケン
撮影:長谷川健太
不動産コンサルティング:創造系不動産 須永則明
メディア:Architecturephoto ArchDaily



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