築45年、旧耐震の区分マンションのリノベーションです。
1981年6月以前に建築確認を取得した建物を通称「旧耐震」といいます。
1981年6月に耐震基準が改正されました。一概に旧耐震だから耐震性が低い、という事にはなりません。壁の位置や、建物の平面形状等、建築家と一緒に調査確認する事で予測はできます。
今回のプロジェクトの課題はファイナンスにありました。
CASE STUDY17三鷹のマンション

旧耐震マンション
旧耐震マンションの場合、金融機関は限られてしまいます。
さらに、いくつかの条件クリアする必要がありますが、全て揃っているマンションは多くはありません。
内覧も蘆田さんに同行して頂き、調査も一緒に進めていきました。

スケルトン
蘆田さんと一緒に内覧、調査をし、スケルトンの状態をイメージしながら、マンション探しをしていきます。日当たりも良く、バルコニーの前には植栽があり、外部からの視線、内部への視線がデザインされていました。

モノと時間の関係
経年が感じられるコンクリートの大きな梁、壁、床の荒々しさと新たに加えられた要素。完成した住まいには、古さと新しさが同時に存在する魅力があります。

築年数という評価軸
税法や市場では、建築されてから、相当な期間が経過した建築物は価値が低いとみなします。
しかし、建築家や創造系不動産は、建物の価値を築年数では計りません。古いということも建物の価値です。

リノベーション
リノベーションとは古さと新しさの性質を見極め、デザインをすることだと、改めて気付かされます。建築家はいつもモノだけでなく、あらゆる要素の関係を考え、デザインします。
建築家の専門性は、空間のデザインだけでなく、フィナンスでも発揮されます。
住所:東京都三鷹市
床面積:80.28㎡
構造規模:RC造壁式構造 | 7階建ての1階部分
設計・監理:蘆田暢人建築設計事務所 蘆田暢人
調査協力:宮崎建築設計事務所 宮﨑俊行
不動産仲介:創造系不動産 須永則明
施工:大森建築
写真:繁田諭
掲載:「I’m home」no.86 2017 march



CASE STUDY
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bk2建築と経営のあいだ
bk1建築と不動産のあいだ
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54水戸の精米所転用
53品川の家
52方南町の家
51釜浅商店
50つくばの家
49笹沼邸
48木質組立通し柱連結構造の家
47At terrace
46BIOTOPE OFFICE
45ミニマムな住居
44空地を携える土地
43葛西橋通りの住居改修
42運河沿いの住居と店舗
41高台の住居
40市川スキップハウス
39相模原の家
38堀口珈琲 横浜ロースタリー
37FROMM-南行徳のシェアハウス-
36東寺尾東台の家
35西の宮・HOUSE・D
34小平の改修住居
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32Dolls - 着せ替え人形のように生成変化するオフィスビル
31西早稲田の新オフィス
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29三ノ輪の家
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25西八王子の家
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18明るく閉じた旗竿地の家
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03豊島の土地と賃貸併用住宅
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01三軒茶屋の土地