都心の賃貸オフィスのリノベーションです。
「リノベーション」に対し、日本の不動産賃貸業には元々「原状回復」という独特な用語があります。最低限の費用で貸せるようにもとに戻す、というような意味があり、これは不動産賃貸借の貸し手目線のルールであり、借り手のニーズに応えるものではありません。
しかし事業の目的、コスト、工期を多面的に考慮した時、どこに着地すべきか、という課題がありました。
CASE STUDY07骨董通り原状回復

まずオーナーと建築家と不動産コンサルが見て回ったのは、周辺にある「すべての募集中の空室」です。私たちはガランとした空室を、十数件、黙々と、繰り返し、確認して回りました。都心の一等地にありながら、意外にも、それらは全くデザインされておらず、まさに「原状回復物件」の情報共有となりました。

コンセプトから生まれる論理的な建築やリノベーションがあれば、もっと空気感から生まれる雰囲気づくりもある。オーナーと建築家のコミュニケーションは、自然と、周辺の空虚な空間を内見する「オフィスを探すユーザー」の先に向かいました。

オーナーと建築家は、もちろん自分たちのセンスで、自分たちが気に入り、モチベーションが上がる材料を選択しました。それは不動産コンサル的に、間違えた方法では全くありません。そして完成した新しい部屋は、一瞬で、いままでより良い賃料で、新しい借り手に発見されました。

FIVESのデザインは、細かな気配りの集積のような仕事でした。何件も何件も、原状回復物件を見て回るのは、デザイナーにとっては物足りないリサーチだったかもしれません。しかしその後のオーナーとのコミュニケーションの質と成果に敬意を表し、あえて今回は「リノベーション」と表現しないほうが良いと思いました。



CASE STUDY
92REDO神保町
91横浜の架構
90TWO
89U邸
88N邸
87Y邸
86柏の家
85住宅Cube-77
84トーラスハウス
83梶ヶ谷の住宅
82タラップのある家
81横浜の家
80高基礎の家
79Desty中目黒店
78仙川の家
77秋谷の住宅
76通り土間のある家
75世田谷の浮居
74阿佐ヶ谷ライト・エコハウス
73和食 板垣・辻・場
72白鷺の家
71SU-HOUSE 53 cat walk
70狭山の家
69蒲田の集合住宅
68瑞江の小住宅
67Desty 銀座2号店
66小平の家
65小平の住宅
64根津の住宅
63床と光の家
62鶴川の連窓住宅
61slash
60八王子の住宅
59板橋区の住宅
58多摩丘陵のマンション
57OREC green lab 福岡
56MOTOMACHI TWIN
55OREC green lab 弘前
54水戸の精米所転用
53品川の家
52方南町の家
51釜浅商店
50つくばの家
49笹沼邸
48木質組立通し柱連結構造の家
47At terrace
46BIOTOPE OFFICE
45ミニマムな住居
44空地を携える土地
43葛西橋通りの住居改修
42運河沿いの住居と店舗
41高台の住居
40市川スキップハウス
39相模原の家
38堀口珈琲 横浜ロースタリー
37FROMM-南行徳のシェアハウス-
36東寺尾東台の家
35西の宮・HOUSE・D
34小平の改修住居
33国分寺の小さな住居
32Dolls - 着せ替え人形のように生成変化するオフィスビル
31西早稲田の新オフィス
30四街道の家
29三ノ輪の家
28街の家
27広尾の家リノベーション
26白日居
25西八王子の家
243つの擁壁・2つの高さ・1つの家
23東貝塚の納屋
22Rikyu Renewal Plan
21西日暮里のシェアハウス
20限りなく「公」に近い「私」
19コエドビール新工場
18明るく閉じた旗竿地の家
17三鷹のマンション
16ひるのひかり|よるのあかり
15イマケンビル
14OREC green lab 長野
13カナエル
12武蔵境の家
11芝公園マンション・リノベ
10Ware-House
09三角屋根の家
08エイトビル オフィス
07骨董通り原状回復
06SI reform 1
05つくばの家
04葉山の土地 -SEASCAPE HOUSE-
03豊島の土地と賃貸併用住宅
02西つつじヶ丘の土地
01三軒茶屋の土地