ノート

賃貸併用戸建住宅

自宅に収益部分を加えた計画案件、建築家とのコラボではこれが一番多いです。全体からした割合としては、微々たるものですが、一般顧客の住宅とお金に対する距離の置き方に、価値観の変化を感じずにはいられません。

言うならばプチ大家さんが増えるんですが、経済成長期の収支が職住分離された所有者像とは異なるし、またこれは昔ながらの地主さんのアパート事業とも、お金のスキームは似ているけど何か違う。住むことに投資が組み込まれています。もちろん低金利である住宅ローンによる事業であることが利点であり、ベースになっています。家賃収入がローン返済を軽減してくれる形と言えば分かりやすいでしょうか。

サラリーマン、事業主関わらず、既存の住まい像から離れて、収支的に自立した不動産との付き合い方を模索しているんだと思います。ただ余りに収支のことだけ考えた計画は、上手く行きません。世帯概念(日本の「世帯」という概念は特殊です)を揺さぶる住まいの建築空間こそ得難いものだと思います。つまり所有者と賃借人との距離、動線、シェアの仕方、容積率の割り振り、賃借人のターゲットに思考を巡らせることは可能です。もちろんパッキリ分けることもアリですし一般的です。でも単に動線が単に収支が、と言うより、建築•世帯•収支•不動産の大きな既存の概念が混ざり合う所有者の人生像には魅力を感じます。

もっとも不動産賃貸投資である以上、作る収益部分の計画性が重要です。最近は不動産投資を薦める書籍が溢れていますが、これらの言う通りやっても失敗することも多いと思います。いままでのステレオタイプな投資情報(ワンルームが空室率の面でもリスクが少ないとか、利回りを優先させる考え方とか)は、人口増加時代だからたまたまうまく行っていたように見えていただけですから。これは不動産投資全般に言えると思いますが、もちろんリスクは極力排除した不動産が好ましいんだけど、はじめから駅5分、築浅、顔良し、利回り8パー以上、そんなの無いですし、それが本当に投資として良いかは分かりません。

これからの不動産投資は、より一般論が通用しなくなると思います。人口世帯動態や賃貸物件分布のような大きな視点は基準にして、実際はその街の小さな物語や不動産そのものにもっと耳を傾けなければなりません。ローカルマーケットに着目したとき、リスクなんてたくさんでてきます。全てを排除するのは無理ですから、それが付き合えるリスクかどうかかと思います。住宅に話を戻すと、収益部分はやはり1つのリスクですから、どう付き合うかと言うアプローチは可能性があると思います。

会社に着いたので終了(´▽`)ノ。私は自宅プチ大家さんが増えた世帯の将来像は賛成だし楽しみです。

(2011.6.5のツイートを加筆修正しました)

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