CASE STUDY28街の家

不動産の振る舞い方

建築家、増田信吾+大坪克亘さん設計による新築住宅の計画です。その敷地は都内の小さな商店街の一画にあり、間口が狭く奥に細長い短冊状の敷地が並ぶ中で三方を建物に囲まれています。
このような狭小の土地で、かつ建蔽率・容積率が高いエリアでは、敷地境界線ギリギリまで床面積を確保しようとそれぞれの建物がひしめき合っています。

土地というエリアが限られた中で行われる建物(不動産)の振る舞い。このような密集地では、周辺建物にとっての環境として最大の要因になります。ですが一般的に周りへの影響を考えて振る舞う建物は多くはありません。それはあくまで建物(住宅)の多くが私的所有権に帰属している「所有物」だからであり、土地の境界をまたいでしまえば、そこは関与できない別の世界という認識が強いためではないでしょうか。

建物も不動産です。一度造られればそこに長い年月存在をします。
周辺の建物の建ち方などの環境を読み解き、自らの家の中にどこまでいい環境を実現するかというだけではなく、それを切実に考えた先に周りにもこの建物がいい環境を造る要素となれるのではないかという考えの元、現在設計が進んでいます。

不動産の価値は周囲の環境に依存しています。
このような建物が増えていくことは、「密集地だから」「奥まった敷地だから」「方角が良くないから」などの既存不動産市場からくるネガティブ要素を払拭し、不動産価値全体の在り方を変えていく可能性を秘めていると考えています。

…プロジェクト進行中

住所:東京都
構造規模:鉄骨造・木造混構造3階建て
設計:増田信吾+大坪克亘
構造:平岩構造計画
施工:ダブルボックス
不動産コンサルタント:創造系不動産  佐竹雄太
掲載:「新建築 住宅建築」no.381 2018 1

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