ケーススタディ

CASE STUDY 10Ware-House

まず建築家と不動産コンサルによる建築不動産フローの、ビジョン(V)から始まります。家族会議を企画し、建築家からは敷地や既存建物の状況を、不動産コンサルからは権利や資産の状況を説明します。「住み慣れた土地にずっとすんでいたい。だから古い家を建て替えたい。」「双方がこの土地で住宅を建て替える。ただし次の代は互いの状況を配慮し合い、また将来話し合う。」このようなビジョンが見えてきました。
次に、ファイナンスフェーズ(F)です。ヴィジョンフェーズ(V)に則り、どのようにすればそれが実現するのかを考えます。二つの家族のローンをどのように組むのかなど検討しました。また賃貸権用住宅を企画しました。空室リスクを減らす方法を考えながら、将来の親族関係の変化に対応できるようなVとFが絡み合うアイデアが生まれます。
不動産フェーズ(R)
住宅ローンのため、土地を分筆する必要が生じました。建築する土地が決まっている場合でも、土地に対する建築的価値と不動産的価双方を見据えて検討するフェーズが重要です。今回は、建築家が建築ボリュームなどを考慮し分筆線を考えることで、敷地概念に縛られず、設計できる可能性を持ちました。
設計フェーズ(D)
建築家の頭の中には、VFRフェーズの情報がインプットされた状態での設計なので、クライアントと建築家のコミュニケーションはスムーズに進みます。今までの長い企画の間に溜まったアイデアが堰を切ったように、あふれだしました。クライアントの「自分でインテリアに手を加えたい」というリクエストに対して、建築家は格子状の本棚のような壁柱がそのまま構造になっているアイデアで答えました。完成した後も、暮らしながら小物でインテリアをクリエイトしやすい住宅になっています。
施工フェーズ(C)
運営フェーズ(M)
自ら、ローン資金を生み出す仕組みを持つ、賃貸権用住宅が出来ました。建設中もコインパーキングがすでに稼働しており、竣工と同時に賃貸部分の借主も決定しました。二世帯住宅+40㎡の賃貸部分を持つ賃貸兼用住宅、このプログラムは建築家がVFRDフェーズに一貫性を持たせたことでたどり着いたものでした。これから長年建物をマネジメントしていく体制も整いました。

枠組みからデザインする
建築家と創造系不動産が、VFRDフェーズを同時に行うことで将来柔軟に対応できる家づくりを実現しました。ひとつの敷地に、クライアント家族の家と、おじさん家族の家の建て替えを同時に行ったプロジェクトです。

住所: 東京都渋谷区
延床面積: 185.14㎡
構造規模: 木造・一部RC造、地下1階地上2階
不動産コンサルタント: 創造系不動産 高橋寿太郎
設計: KINO architects 木下昌大 山崎雅嗣
構造設計: スウィング
施 工:タンク
外構造園:en景観設計
写真: 堀田貞雄

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